Inkscapeのテキストは、通常のテキスト・流し込みテキストともに図形に流し込むことができます。 図形に流し込んだ後も文字の情報は失わないため、文字として編集することができます。
テキストを作成し、楕円と星形のシェイプに収めてみましょう。 新規ドキュメントを開き、次にテキストツールに切り替えます。
上図のように画面左部にあるツールボックスからテキストツールを選択します(またはキーボードのT(またはF8)を押します)。 続いて、フォント・フォントスタイル・フォントサイズを指定します。
上図のように画面上部にあるツールコントロールでフォント・フォントスタイル・フォントサイズを指定します。
では、通常のテキストを作成します。
キャンバス上の任意の場所をマウスの左ボタン()でクリックします。
上図のように作成したいテキストの左下の位置ををクリックします。
上図のようにテキストカーソルが表示されますので、キーボードから適当な長さのテキストを入力してください。
上図のように適当な長さのテキストを入力します。 なお、このテキストが楕円と星形に流し込むテキストです。
次に、楕円を作ります。
上図のように画面左部にあるツールボックスから円/弧ツールを選択します(またはキーボードのE(またはF5)を押します)。
では、楕円を作成します。
作成したい楕円を囲む矩形の対角線をマウスの左ボタン()でドラッグします。
上図のように作成したい楕円を囲む矩形の対角線をドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。
上図のように楕円が作成されます。 この楕円にテキストを流し込みますが、内部領域が塗られていない方が説明には適しているのでフィルを削除しましょう。
上図のように画面左下の "フィル" の右の "アンセット" を、マウスの右ボタン()でクリックします。
上図のようにメニューが表示されますので、"フィルを削除"を実行します。
上図のように楕円からフィルが削除されました。 ストロークが設定されていないため、バウンディングボックスとハンドルしか表示されていません。 これでは楕円が見えませんので、ストロークに黒色を設定しましょう。
上図のように画面左下の "ストローク" の右の "アンセット" を、マウスの右ボタン()でクリックします。
上図のようにメニューが表示されますので、"黒"を実行します。
上図のように楕円の境界に黒色の線が引かれました。 では続いて、星形を作成します。
上図のように画面左部にあるツールボックスから星形ツールを選択します(またはキーボードの*(アスタリスク)(またはSHIFT + F9)を押します)。
では、星形を作成します。
作成したい星形を囲む円の中心から円周にマウスの左ボタン()でドラッグします。
上図のように作成したい星形を囲む円の中心から円周へドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。
上図のように星形が作成されます。 楕円と同じようにフィルは無く、ストロークのみになっているはずですが、そうでなければ楕円に合わせてストロークのみを設定してください。
これで、テキストと楕円と星形が揃いました。
テキストを楕円と星形に流し込むには、オブジェクトを3つとも選択しておく必要があります。
上図のように画面左部にあるツールボックスから選択ツールを選択します(またはキーボードのS(またはF1)を押します)。 では、テキストと楕円と星形を選択しましょう。
上図のようにテキストと楕円と星形を選択します。 3つとも選択したら準備完了ですので、実際にテキストを楕円と星形に流し込みましょう。
上図のように画面上部のプルダウンメニューの"テキスト(T)" -> "テキストの流し込み(F)"を実行します(またはキーボードのALT + Wを押します)。
上図のようにテキストが楕円と星形に流し込まれます。 なお、テキストが短いため楕円の中だけで収まっていますが、テキストを長くすれば星形にも流れ込みます(後ほど長くしてみます)。
流し込みテキストに変換されたことを画面下部の通知エリアで確認してみましょう。 テキストのみを選択して通知エリアに注目してください。
上図のように通知エリアに、"テキストのシェイプへの流し込み" と表示されていることが確認できます。
では次に、楕円を狭めてみましょう。
上図のように楕円のみを選択します。 では、楕円を狭めましょう。 拡大縮小ハンドルをドラッグします。
上図のように作成したい楕円を囲む矩形の対角線をドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。
上図のように楕円が狭められます。 そして、楕円に収まりきらない文字が星形まで流れ込んでいるのがわかります。 このように、パスを変形させると流し込んでいるテキストも追従して変形します。
では次に、テキストに文字を追加して長くしてみましょう。 まず、テキストツールに切り替えましょう。
上図のように画面左部にあるツールボックスからテキストツールを選択します(またはキーボードのT(またはF8)を押します)。
上図のようにテキストをクリックします。 テキストが編集可能な状態になりますので、文字を追加入力します。
上図のようにテキストに文字を追加入力します。 テキストが、楕円だけでなく星形の形状にも合っているのが確認できます。
通常のテキスト・流し込みテキストともに図形に流し込むことができます。 流し込んだ後も文字として編集することができます。 ただし、テキストが通常のテキストであった場合は、流し込みテキストに変換されます。