この記事では、集合演算について解説します。 集合演算はブーリアン演算や論理演算とも呼ばれる機能で、複数の図形を組み合わせて新たな図形を作る機能です。 元の図形はシェイプ・テキスト・パスのどれでもいいですが、組み合わされた結果はパスになります。
組み合わせの演算方法には6種類があり、2つの図形しか組み合わせることができないものもあれば、3つ以上の図形でも組み合わせることができるものもあります。
では、集合演算を行ってみましょう。 今回は6種類ある中から統合で組み合わせます。
上図のように一部が重なった矩形・星形・楕円のシェイプを作成します。 なお、下位のシェイプが透けて見えるように不透明度を下げています。
では、集合演算を行いますが、まずは対象のオブジェクトを選択する必要があります。 今回実施する統合は3つ以上のオブジェクトでも処理できますので、3つとも選択しましょう。
上図のようにオブジェクトを3つとも選択します。 組み合わせる対象のオブジェクトを選択したら、統合を行いましょう。
上図のように画面上部のプルダウンメニューの"パス(P)" -> "統合(U)"を実行します(またはキーボードのCTRL + +(プラス)を押します)。
上図のように元のオブジェクトの全ての領域を持つパスが新たに作成されます。
なお、新たなパスのフィルとストロークの設定は、最下位のオブジェクトのものが引き継がれます。 今回の例では、最下位の矩形のシェイプのフィルとストロークが設定されています。
6種類ある中の統合については説明した通りです。 残る他の5種類の演算方法について、以下で解説します。
まずは、差分です。 差分は、2つのオブジェクトでしか動作しません。
上図のように差分では、下位の図形から上位の図形が引かれます。
次は、排他です。 排他は、3つ以上のオブジェクトでも動作します。
上図のように排他では、図形の重なりが奇数の領域だけが残されます。
続いては、分割です。 分割は、2つのオブジェクトでしか動作しません。
上図のように分割では、下位の図形が上位の図形で切り分けられます。
最後が、パスをカットです。 パスをカットは、2つのオブジェクトでしか動作しません。
上図のようにパスをカットでは、下位の図形が上位の図形で切断されます。 フィルは削除され、また、切断面に線は作成されません。
集合演算で、複数の図形を組み合わせて新たな図形を作ることができます。